2007年09月17日

さよなら自民党

ついに安倍政権は倒壊した。選挙後、むりやり続投しようとしたものの、耐えられなかったとみるべきだ。その意味では、市民の声で倒したという評価も部分的にはできるだろう。

参院選の自民党惨敗、内閣を改造しても閣僚の不祥事が続出し、この退陣である。民主党にもスキャンダルはあるものの、明らかに自民党に終末感が漂う。安倍晋三は徳川慶喜になるのかもしれない。あるいは福田康夫がそうだろうか。

自民党は結党以来、ごく短い一時期をのぞいてずっと与党だった。政府は自民党であり、自民党は政府だった。その結果、自民党による保守政治以外の主張は「偏向」として白眼視さえされ得る社会になった。警察は、立川ビラ配り事件のように、与党を支持しない人たちによる異議申し立て行為を犯罪のカテゴリーに入れることを躊躇しなくなりつつあり、民主主義国としては異例の政治警察化が進んでいる。

90年代の数年間をのぞく超長期政権が、明らかにゆがみをもたらしている。

このゆがみは、自民党にとってはとてもありがたい恵みだ。与党であることは権力であり、実際の力量を上回る支持層が得られる。「別にいまのままでいいや」という支持の仕方は、たぶんかなりヒドイ政治でも一定程度は得られ、それが現状では自民(自公)に向いているからだ。

もし自民党が下野すれば、これらのボーナスが一気に失われることになる。「政権党だったから(嫌々ながら)協力してきたけど、もう知りません」という声があちこちで噴出するだろう。細川、羽田両政権の時と違い、今は参院では民主党が第一党になっていて「偶然、一時的な下野」と言い張ることは難しいはずだ。意識的な保守層以外に、野党になった自民党をあえて支持する層がどれだけ残るか。

自民党に圧倒的に世襲議員が多いこともこの脆さを示すように思われる。今回総裁戦を戦っている福田康夫も麻生太郎もそうだ。ゼロから政治の道に飛び込むよりも、親が整えた人脈、地盤を引き継いだほうがはるかに楽だ。相対的に政治家として、あるいは人間としての力が弱くてもやっていけるし、逆に政治を担いたいという気持ちが強くなくてもその道に迷い込みやすいお膳立てが整っていたのが世襲の人たちだ。そういう人たちの比率が非常に高い自民党。与党でなければ、世襲しようというモチベーションがどの程度働いたか、やはり疑問ではある。

政権交代というのは本当に重要だ。

どの政党がよいかという問題とは別の次元に、政権交代がなければ国家がダメになるという価値を見いだすべきだ。英国ではサッチャー、メージャーの保守党政権末期には「次に労働党が政権を取らねば政権交代がない日本のようになってしまう」という危機感が保守党内にもあったと聞く。

こういうことをいうと必ず「でも民主党には政権は任せられない」という人が必ず出てくるのだが、その言辞は単に「自民党を(積極的かどうかは別として)支持している」という以上の意味はない。それに「政権を任せられない」という言い回しが持つ意味は何なのだろうか。具体的にどういうことが起こるというのだろうか?それは超長期政権による弊害を上回るものなのだろうか?将来的に、超長期政権が半永久政権になる場合の弊害との比較では?それでも容認するのだろうか?

自民党の弱体化は人材不足が言われ始めた90年代半ばから指摘されてきたが、いよいよどん詰まりだと感じる。筆者は民主党の積極的支持者ではないが、日本の誇りである9条を守り、真に日本が尊敬されうる社会になるために、次の総選挙で民主党が衆参第一党になることによる「よりまし」な政治に期待するほかないと考えている。民主党内のタカ派に考えをあらためてもらうことももちろん重要だが。

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引っ越し、職場の変更などで急激に忙しくなり、ブログが長期にわたり更新できませんでした。まあ今後もそれほど頻繁にはやれそうもありませんが、ぼちぼち書いてまいります。
posted by 渋谷チャラお at 19:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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